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006アレルギーとは? アーカイブ

2006年07月24日

アレルギー疾患の定義

アレルギー疾患の定義


人間の体には、外部から入ってきた自分以外の物質(異物)を排除しようとする「免疫」というシステムが存在します。
アレルギーとは、普通は害のない物質に対する免疫力の異常からくる現象のことで、通常とは異なる反応を示すことであります。免疫系は無害な物質を外部から侵入してきた異物と誤認して起こる反応ですが、このアレルギー反応自体が病気につながります。

アレルギーは身体のあらゆる器官に、症状として出ることがあり、別の病気の症状となって現れる事も多いと考えられます。
鼻・喉・目・耳・肺・消化器・膀胱・膣・肌・筋肉・関節・神経組織・脳・などに作用することも考えられます。

細胞性アレルギーはまた別のタイプの反応で、身体の免疫反応で働くリンパ球かリンパ細胞が、異質な物質を身体から除去するために過剰反応するときに起きる反応のことを言います。つまり、身体が移植した器官を拒否するときの反応です。アレルギーに苦しむ人たちの中には軽い症状で治まっている人がいる一方で、深刻な兆候を示す人たちもいるのが現状です。そのために内臓諸器官が弱かったり、免疫系が損なわれたりする事もあります。

重度のアレルギー反応を示す人の中には、呼吸困難や血圧低下・心不全などの激しい突発的な反応を示す場合もあり、最悪は命に関わることもあります。

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アレルギー体質の現代人

アレルギー体質の現代人


近年のアレルギーに対する症状が増加しているなかで、ひとくちにアレルギーといっても、花粉症からアトピー性皮膚炎・じんましん・気管支ぜんそく・アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎・薬物アレルギーなどさまざまなものがあげられます。

そして当然ながら病気の原因や症状も違ってきます。たとえば花粉症はスギ花粉が飛び始める春先になると、鼻水が止まらなくなり、いつも鼻をグシュグシュさせている、くしゃみが突然発作のように出て、なかなか止まらない、目がかゆくなったり、涙目や充血して真っ赤な目をしているなど、このような方々が大勢います。

アトピー性皮膚炎も昔からありましたが、今に比べればきわめて小数にすぎませんでした。しかし、ここ20年くらいの間にアトピー性皮膚炎に悩む子供たちが急増しています。顔をはじめとする皮膚が赤黒くなり、その特徴でもある痒みのための患部が湿潤を起こし、ジクジクしてきたりします。

ひどくなるとアトピー性皮膚炎のために毛根がダメになって髪の毛が生えてこなくなったりする場合などもあります。かつては、アトピー性皮膚炎は小さな子供だけにみられた症状でしたが、最近では、成長しても治らなかったりして、中学生・高校生になっても悩まされている人も多数います。思春期の多感な時期にアトピー性皮膚炎に悩まされて、外出をさけたり、人と会うのがいやになったり、不登校につながってしまったりと現在では社会問題にまでなっています。アトピー性皮膚炎の場合、多くの子供は成長と共に自然に治っていきます。

しかし、最近では、成長しても治らず、大人になっても悩む人も大勢います。また、大人になってアトピー性皮膚炎になる人も増えてきています。そのほかにも、原因不明のジンマシンで悩む人も多くなっています。いままでジンマシンなど出たことなど無かった人が突然、ジンマシンが出たという人も少なくありません。イワシ・サバなどの青魚や卵を食べるとジンマシンがでる場合やそばアレルギーなど原因がはっきりわかっている食物アレルギーの人も少なくありません。

そうした特定の食べ物でジンマシンを起こしたことのない人が、ある日突然ジンマシンにかかってしまう例も多くなっています。さらには、化学物質過敏症という人も増えています。最近では、ハウスシック症候群と言われているように、家の中の壁紙や新建材から放出される化学物質によって、頭痛がしたり、気分が悪くなったりと言う人もいます。こうした化学物質過敏症の人も、アレルギーといってもいいでしょう。

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一般的なアレルギー

一般的なアレルギー


アレルギーはどんなものからでも起きるが、もっとも一般的に免疫系に誤作動を起こすものは、花粉・カビ・草花・のような季節的や要因と、普通のほこり、いくつかの金属・化粧品・ラノリン・虫刺され・食品・一般紫斑薬品・洗剤などと、アスベスト・煤煙・スモッグのような汚染物質と動物の毛や剥がれ落ちた皮膚などがあります。

それほど一般的ではありませんが、アレルゲンにはタバコの煙・料理用や暖房用ガス・歯の治療に使われる金属などもあります。 アレルギーの原因となる物質は、アレルゲンと呼ばれています。こうした物質は便宜上、「吸入アレルゲン」「経口アレルゲン」「接触アレルゲン」「注入アレルゲン」「注入アレルゲン」「カビと菌類」の5つの分野に分けられています。


吸入アレルゲン
吸入アレルゲんは鼻や喉を通じて、体内に取り込まれます。花粉・草花・花の胞子・煤煙・香料・化学的な気化物などが、そうしたアレルゲンとなります。吸入アレルゲンで起こるアレルギー症状には、鼻水・くしゃみ・せき・ゼイゼイいう呼吸・鼻孔の充血・涙目・目のかゆみなどがある。

この種のアレルギーには「花粉症」と「アレルギー性鼻炎」というふたつのタイプのアレルギーがあり、両方の症状は非常によく似ているので、混同されてしまうことが多い。通常、私達が「花粉症」と呼ぶ症状は、普通は春と夏と、秋に起こるのに対して、アレルギー性鼻炎は一年中起こり、一般にかび、ほこり・羽毛・動物の毛・チョークの粉・はがれ落ちた動物の皮膚などが原因となる。なかには、花粉症と、アレルギー性鼻炎の両方に苦しむ人もいます。


経口アレルゲン
このアレルゲンは食品として、口から取り込まれる。そして、からだに広い範囲の影響を及ぼすことがあります。経口アレルゲンのなかには、胃腸内の組織にマイナスの作用を及ぼすものもあれば、肌に被害を与えるものもあります。また、呼吸や心臓の鼓動のような、からだのもっとも基本的や機能に問題を起こすものもあります。そのほか特殊な食品を取ったときに起こる食物アレルギーは、栄養不足のような食品関連の原因で起きることがある。


接触アレルゲン
接触アレルゲンとは、肌とじかに接したときにアレルギーを起こす物質のことであります。一般的な接触アレルゲンの中には、セイヨウキヅタ・オーク・ウルシ・化粧品・合成洗剤・化学物質・ラテックスなどがあります。皮膚のアレルギーのもっとも一般的な症状は、赤くなること、ジンマシン・かゆみ・皮膚炎・発疹などである。この場合のアレルギー反応は、わずらわしい思いをするだけの症状から、不眠症に結びつく症状まで広範囲に及ぶ。皮膚アレルギーのほとんどは命にかかわることはないが、喉や口内にできるジンマシンには、呼吸や嚥下を妨げるものもあります。


注入アレルゲン
これは体内に注入されたアレルゲンのことで、ここには毒物から虫さされまでが含まれ、ワクチン・血清・薬剤・抗毒素のような健康を促進する物質が関係する、この場合の反応は部分的なかゆみや、肌のあかみを伴うはれのような局所的なものと、ジンマシンや全身のかゆみのような全体的なものがある。まれには、呼吸できないくらいのどれがはれるというような、命にかかわる症状が起きることもあります。


カビと菌類
カビは植物質や動物質のものに発生する微小な菌類で、栄養摂取のために寄生したものを分解する。繁殖のときは空中に胞子を放散し、それが有機物に付着して、新しいカビに生育します。空気で運ばれるカビは、花粉よりもずっと飛びやすく、たくさんのルートでからだに進入することができる。

つまり注入されたり、吸い込まれたり、飲み込まれたり、接触したりすることができることをいいます。カビは鼻にさまざまな症状を起こすことがあり、ぜんそくの症状の主要な発生源となります。

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免疫系アレルギー

免疫系アレルギー


免疫系の働きは、有害な異物からからだを守ることにあります。ところが、アレルギー性の人の場合は、無害な物質に対しても不必要な対応処置をとり、防衛メカニズムを作動させてしまいます。

そしてからだは、高度の警戒態勢に突入することになります。それは、血管の拡張や、かゆみを起こす神経の緊張や、組織内へのアドレナリンとヒスタミンの流入などのことです。

そもそも抗体の目的は、感染症と闘うことであり、中心的な抗体となるのは「免疫グロブリンA」(IgA)、「免疫グロブリンE」(IgE)「免疫グロブリンG」(IgG)「免疫グロブリンM」(IgM)の四つです。つまり、IgEは、アレルギー反応の一部としてできる抗体であります。IgEによるアレルギーはからだのどこでも発症し、深刻な問題に発展することがあり、IgEが腸壁にできたIgEha、ガス・腹痛・膨満感を引き起こします。

頭部の場合は、脳内のはれに結びつき、そのため精神分裂症や、激しい攻撃性のような見過ごせないような状態になることがあります。

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アレルギーの仕組み(Ⅰ型・Ⅱ型・Ⅲ型・Ⅳ型)

アレルギーの仕組み


【 免疫 】
免疫とは外界から異物が体内に侵入してきたとき、それに対する抗体をつくり、病原体などをやっつけます。そして、次に同じ病原体が進入して来たときには、すでにつくられている抗体やリンパ球などによって異物を退治し、病気が起こらないようにするシステムです。

私たちの体の中には、つねに異物が侵入してきます。空気とともに鼻から、食物にくっついて口から、そのほかにも傷口とか、さまざまな経路を通って異物が侵入してきます。人間が呼吸をすれば、空気と一緒にさまざまな異物が鼻から飛び込んできます。しかし、異物の中の大きな物は鼻毛にひっかかり、また、鼻の中にはリゾチームなどの殺菌作用を持った物質がありますので、それによって殺されてしまう異物もあります。

鼻毛やリゾチームなどのバリアをくぐり抜けた異物は、次に扁桃腺で食い止められルことになります。さらに、次の関門は気管支で、気管支の纎毛が働いて粘膜を分泌し、その中に異物を取り込んでタンとして体外に出てしまいます。こうしたいくつもの防御壁をくぐり抜けて体内に侵入してくる異物に対しては、肺の中のマクロファージに食べられてしまいます。それでも完全に排除することができない強力な細菌やウィルスに対しては、T細胞やNK細胞が働いて破壊したりして排除します。これが人間が身につけている外部からの異物に対する防御法と考えれれます。


【 IgE抗体 】
「抗原抗体反応」は、外界から侵入してきた病原菌などの異物から体を守ろうという働きをするわけですが、アレルギー反応は抗原抗体反応が体にとってマイナスに働き、都合の悪い結果をもたらすのです。たとえば、卵を食べ続けるとじんましんがでる場合、抗体、つまりジンマシンの原因となる物質は卵のたんぱく質です。したがって卵が体内に入ってきた時に抗体が作られ、その後、卵が体内に入ってくると、すでに作られた抗体と新たに入ってきた抗原(卵)が反応して抗原抗体反応が起こり、それがジンマシンという形であらわれるのです。

ただし、卵の量が少しだけだったらアレルギー反応を起こさないこともあり、一度にたくさん食べたり、繰り返し食べたときにアレルギー反応がおこるのです。そのアレルギー反応の中心的な役割をするのが、免疫グロブリン(Ig)という抗体で、それにはIgA・IgD・IgE・IgG・IgMの五つのタイプがあります。その中のIgE抗体は血清中に微量に存在する免疫グロブリンで1966年に発見されたものですが、アレルギー疾患の研究では、もっとも研究されている抗体です。ダニやホコリ、動物の毛やフケなどの異物に反応する抗体の中心的なものです。

【 アレルギーのタイプ 】
アレルギーにはその反応の起こりかたによって、つまり反応のあらわれるまでの時間や症状の起こる部位などの違いによって、大きく4つのタイプに分かれています。



Ⅰ型アレルギー

I型アレルギーは、抗原が侵入してくるとIgE抗原がつくられますが、これが大量につくられた場合に起こすものです。 早ければ15〜30分くらいで症状があらわれるもので、この症状は1〜2時間くらいで消えてしまいます。「即時型」や「ジンマシン型」ともいわれています。

一般にアレルギーといわれる症状のほとんどがこのI型で、急激にショック症状を起こすアナフィラキーショックもこのタイプです。また、花粉症などのアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎、急性ジンマシン・食物アレルギー・薬物・気管支ぜんそくなどの発作もI型アレルギーの症状です。

Ⅱ型アレルギー
Ⅱ型アレルギーは「細胞障害型」ともいわれていて、免疫の異常反応が自分の体の細胞や組織を破壊してしまうことを言います。免疫というのは体内に侵入した異物を攻撃したり排除したりする機能で、時には自分自身の細胞や組織を攻撃してしまう抗体をつくってしまうことがあります。おもな疾患としまして、自己免疫性溶血・不適合輸血・血小板減少・紫斑病などがあります。

Ⅲ型アレルギー
Ⅲ型アレルギーは「免疫複合体型」とも言われてるもので、抗原と抗体が結びついてできる免疫複合体が原因で起こるものです。抗原抗体複合物が、血液やリンパ液に乗って全身をまわり、この抗原抗体複合物と結合しやすい組織でアレルギー反応を起こすものです。おもな疾患としまして、血清病・糸球体腎炎・リウマチ・膠原病などがあり、いずれも治療が難しいといわれています。

Ⅳ型アレルギー
Ⅳ型アレルギーは「遅発型」アレルギーとも言われ、即時型のⅠ型と比べて症状があらわれるのが遅く、1〜2日かかります。ツベルクリン反応や接触性皮膚炎がこのタイプで、おもにアレルゲンの刺激を受けたT細胞が関与して起こります。Ⅰ〜Ⅲ型のアレルギーはIgE抗体が関係していましたが、Ⅳ型はリンパ球によって引き起こされます。リンパ球が抗原と反応してさまざまな化学物質伝達を放出して、アレルギー反応を起こすものです。

<アレルギー疾患に使用される薬>
アレルギーの治療には症状にあわせて、外用薬・内服薬・注射薬・吸入薬・などざまざまな種類のものがあります。

こうした薬の中でも、多くのアレルギー疾患に共通して使われるのが、抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤・抗ステロイド剤などで、これらの薬について簡単に説明します。

抗アレルギー剤
アレルギー症状を起こすヒスタミンやセロトニンなどの化学伝達物質が放出されるのを抑えたり、その働きを阻害する薬の事です。抗アレルギー剤は予防薬として使われることが多く、一定期間以上、服用を続けないと効果があるかどうかの判断がつきません。また、症状によっては、他のお薬と併用して使用する場合もあります。

抗ヒスタミン剤
アレルギー症状を引きこす、化学伝達物質の中のヒスタミンの作用を抑制するための薬です。ヒスタミンは、血管や臓器にあるヒスタミンレセプター(受容体)を持つ細胞と結合すると、炎症反応や平滑筋の収縮などを引き起こします場合があります。抗ヒスタミン剤は、その受容体に結合するのをブロックし、炎症などが起こらないようにする作用があります。ただ、眠気・だるさ・口の渇きなどの副作用がありますので自動車などの運転には注意が必要です。

アレルギーを引き起こす要因・物質

アレルギーを引き起こす要因は?


生活環境
食べ物の変化のほかにも、生活環境の変化も見逃すことはできません。日本で、大気汚染や水質汚染などの環境問題が注目を集めたのは、昭和40年代に起こったイタイイタイ病や水俣病などの公害が大きく関わっています。昭和30年代から日本は高度成長期に突入し、各地に工場がたくさん建てられるようになりました。

当時は、まだ、環境基準が今日ほど厳密ではなかったために、工場からの煤煙や汚水が垂れ流しの無規制の状態でした。そのため、都市部では自動車の排気ガスや工場からの煤煙でスモッグがかかり、昼でも薄暗く、晴れているのに空が見えなかったり、さらには、工場からの汚水が川を汚染し、魚も住めないような状態でもありました。そうした河川を田んぼの水や生活用水として利用していたところでは、健康を害する人が増え、水銀で汚染された水俣湾でとれた魚を食べて水俣病になってしまったのです。

このような環境汚染は日本だけではなく、世界の先進国は石炭や石油といった化石燃料を大量に消費するようになりました。大量消費・大量生産という社会を作り出す代わりに、おびただしいまでのエネルギーを消費してきた昨今です。その代償として地球の大気中に大量の炭酸ガスが放出され、地球温暖化の問題が起こっています。住環境も大きく変わってきました。現在の住まいは気密性が高まり、空調機器の発達で室温が一定に保つことができるようになりました。その反面、皮膚や気道の抵抗力が衰え、アレルギー疾患にかかりやすくなったといってもいいでしょう。

また、最近の住宅事情は気密性が高まり、一定の室温管理が出来るようになりました。私達人間にとってはとても便利になりましたが、アレルギーの原因となるダニやカビなどが繁殖するのに格好の条件になったとも考えられます。


ストレス
仕事や学校などでストレスがたまり、肉体的疲労も重なると、内臓も疲れてきます。そして、ストレスは消化器系に大きな影響を及ぼし、消化能力が弱くなってきます。通常では十分に消化される食物がうまく消化されないため、十分に消化されない食物を異物として認識してアレルギー反応を起こしてしまうことがあります。

なかでも神経質な子供は、親にしかられたり、学校で嫌な事があったりすると、アレルギーの症状を起こすことも少なくありません。神経質な人や心配性や人はストレスを感じやすくアレルギー症状を引き起こす原因になっているといえるでしょう。

そうした心因反応がアレルギーの発症を防ぐには、ストレスに負けないような精神的や強さを身につけたり、ストレスを上手に発散する方法を考える必要があると思います。

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