« 2005年10月 | メイン | 2007年12月 »

2006年07月 アーカイブ

2006年07月17日

発熱と解熱剤の使い方

発熱と解熱剤の使い方
発熱は体を守る仕組みの中で、もっとも必要なとこです。病原体(細菌やウィルス)や外傷・外からのストレスに対して、熱を出すことによって自分の体を守っていると考えられます。

そのため解熱剤を安易に使用することは逆効果になる可能性がありますので、本来は丈夫な子供が病気に対して闘えるような体つくりを心がけるようにしたいものです。

薬で症状が逃げ出す

薬で症状が逃げ出す
今の病院では、症状別に科に振り分けられてしまうのが現状です。例えばアトピー性皮膚炎の皮膚の部分に軟膏を塗ると、また別のところから出る場合があります。

アトピー性皮膚炎と気管支ぜんそくの両方ある子供に強い軟膏を塗ってあげると、皮膚がきれいに治る代わりにゼーゼーと呼吸がひどくなってしまいます。 逆に軟膏を止めると皮膚の症状が悪化して、呼吸は軽くなります。

ほとんどの医者は皮膚に軟膏を塗った経過しかしらないので、皮膚は皮膚科へ、耳は耳鼻科に、ゼーゼーは小児科にといった具合に、自分のところだけ薬で抑えればよいという考えで治療をしているので、原因がなにから発生しているかを知る事が一番重要になってきます。

食事で全ては解決できない

食事で全ては解決できない
アレルギー性疾患は、食事制限によって改善しますが、先天的や病気や内分泌疾患、免疫異常などの重篤な病気の改善は難しいです。

しかし、食事が悪いと必ず症状が悪化してしまいます。食事で病気がよくなるのではなく、質の良い食事を取ることによって、自ら病気を治す力(自然治癒力)が回復するのです。薬を減らすためにも、食事は大変重要な要素になってきます。

もって生れたアレルギーの要素は変えられませんが、母親の胎内の環境(食生活)や生れてからの環境(食生活)などは十分変える事ができるので、体質を持っていても、症状として出ないように注意すればいいのです。

昔と今の病気の変化

昔と今の病気の変化
最近ではなにか症状が発症するとすぐに病院へ行き、お薬をもらって安心している人がおりますが、ひと昔前ではアトピーも、喘息も、肺炎も、あまりなかった特別な病気でした。それは食べ物の質がよく、症状が軽かったことと、親がよく看病してくれて、少しくらいの病気では病院に連れて行かなかったことが考えられます。

また、そのような病気でも自分で治ることができた事が大きかったと思います。ところが最近では、体のよくない食品が数多くあるせいで、体が汚染されてしまい、症状が強く出てしまうことが多々あります。そのため親は心配になり病院に行き、薬を飲ませて安心して知らず知らずのうちに薬づけになってしまいます。そのなるとさらに症状は悪化してしまい悪循環の繰り返しになってしまいます。

もともと体質改善の薬などありませんので、すべての症状を抑えているに過ぎません。健康な体や体質をつくるのは、水と空気と食物です。毎日口に入るものをきれいにしていくしか解決策は無いようです。

現在の食事事情

現在の食事事情
昔は食べる事がなかった食品を現在は食べるようになっています。日本人もつい最近までは、どこの家庭でも火の通った和食が基本でした。ところが、急激な欧米化が進み、国の指導で今までに食べていなかった食品が主流になってしまいました。人間は牛乳・肉・卵を食べなくとも生きていけます。

そして、日本人は元々草食ですが、今は雑食になっています。現代の栄養学は、本来必要ないものを必要だと仮定した栄養学になっているので、体質の悪い子には悪影響を及ぼします。

動物性食品は、本来必要ないのですが、食べるとからだがどんどん大きくなりますので、体格はよくなります。しかし、もともと必要がないので、合わない人もでてきます。(体質が悪くなります)

2006年07月24日

アレルギー疾患の定義

アレルギー疾患の定義


人間の体には、外部から入ってきた自分以外の物質(異物)を排除しようとする「免疫」というシステムが存在します。
アレルギーとは、普通は害のない物質に対する免疫力の異常からくる現象のことで、通常とは異なる反応を示すことであります。免疫系は無害な物質を外部から侵入してきた異物と誤認して起こる反応ですが、このアレルギー反応自体が病気につながります。

アレルギーは身体のあらゆる器官に、症状として出ることがあり、別の病気の症状となって現れる事も多いと考えられます。
鼻・喉・目・耳・肺・消化器・膀胱・膣・肌・筋肉・関節・神経組織・脳・などに作用することも考えられます。

細胞性アレルギーはまた別のタイプの反応で、身体の免疫反応で働くリンパ球かリンパ細胞が、異質な物質を身体から除去するために過剰反応するときに起きる反応のことを言います。つまり、身体が移植した器官を拒否するときの反応です。アレルギーに苦しむ人たちの中には軽い症状で治まっている人がいる一方で、深刻な兆候を示す人たちもいるのが現状です。そのために内臓諸器官が弱かったり、免疫系が損なわれたりする事もあります。

重度のアレルギー反応を示す人の中には、呼吸困難や血圧低下・心不全などの激しい突発的な反応を示す場合もあり、最悪は命に関わることもあります。

続きを読む "アレルギー疾患の定義" »

アレルギー体質の現代人

アレルギー体質の現代人


近年のアレルギーに対する症状が増加しているなかで、ひとくちにアレルギーといっても、花粉症からアトピー性皮膚炎・じんましん・気管支ぜんそく・アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎・薬物アレルギーなどさまざまなものがあげられます。

そして当然ながら病気の原因や症状も違ってきます。たとえば花粉症はスギ花粉が飛び始める春先になると、鼻水が止まらなくなり、いつも鼻をグシュグシュさせている、くしゃみが突然発作のように出て、なかなか止まらない、目がかゆくなったり、涙目や充血して真っ赤な目をしているなど、このような方々が大勢います。

アトピー性皮膚炎も昔からありましたが、今に比べればきわめて小数にすぎませんでした。しかし、ここ20年くらいの間にアトピー性皮膚炎に悩む子供たちが急増しています。顔をはじめとする皮膚が赤黒くなり、その特徴でもある痒みのための患部が湿潤を起こし、ジクジクしてきたりします。

ひどくなるとアトピー性皮膚炎のために毛根がダメになって髪の毛が生えてこなくなったりする場合などもあります。かつては、アトピー性皮膚炎は小さな子供だけにみられた症状でしたが、最近では、成長しても治らなかったりして、中学生・高校生になっても悩まされている人も多数います。思春期の多感な時期にアトピー性皮膚炎に悩まされて、外出をさけたり、人と会うのがいやになったり、不登校につながってしまったりと現在では社会問題にまでなっています。アトピー性皮膚炎の場合、多くの子供は成長と共に自然に治っていきます。

しかし、最近では、成長しても治らず、大人になっても悩む人も大勢います。また、大人になってアトピー性皮膚炎になる人も増えてきています。そのほかにも、原因不明のジンマシンで悩む人も多くなっています。いままでジンマシンなど出たことなど無かった人が突然、ジンマシンが出たという人も少なくありません。イワシ・サバなどの青魚や卵を食べるとジンマシンがでる場合やそばアレルギーなど原因がはっきりわかっている食物アレルギーの人も少なくありません。

そうした特定の食べ物でジンマシンを起こしたことのない人が、ある日突然ジンマシンにかかってしまう例も多くなっています。さらには、化学物質過敏症という人も増えています。最近では、ハウスシック症候群と言われているように、家の中の壁紙や新建材から放出される化学物質によって、頭痛がしたり、気分が悪くなったりと言う人もいます。こうした化学物質過敏症の人も、アレルギーといってもいいでしょう。

続きを読む "アレルギー体質の現代人" »

一般的なアレルギー

一般的なアレルギー


アレルギーはどんなものからでも起きるが、もっとも一般的に免疫系に誤作動を起こすものは、花粉・カビ・草花・のような季節的や要因と、普通のほこり、いくつかの金属・化粧品・ラノリン・虫刺され・食品・一般紫斑薬品・洗剤などと、アスベスト・煤煙・スモッグのような汚染物質と動物の毛や剥がれ落ちた皮膚などがあります。

それほど一般的ではありませんが、アレルゲンにはタバコの煙・料理用や暖房用ガス・歯の治療に使われる金属などもあります。 アレルギーの原因となる物質は、アレルゲンと呼ばれています。こうした物質は便宜上、「吸入アレルゲン」「経口アレルゲン」「接触アレルゲン」「注入アレルゲン」「注入アレルゲン」「カビと菌類」の5つの分野に分けられています。


吸入アレルゲン
吸入アレルゲんは鼻や喉を通じて、体内に取り込まれます。花粉・草花・花の胞子・煤煙・香料・化学的な気化物などが、そうしたアレルゲンとなります。吸入アレルゲンで起こるアレルギー症状には、鼻水・くしゃみ・せき・ゼイゼイいう呼吸・鼻孔の充血・涙目・目のかゆみなどがある。

この種のアレルギーには「花粉症」と「アレルギー性鼻炎」というふたつのタイプのアレルギーがあり、両方の症状は非常によく似ているので、混同されてしまうことが多い。通常、私達が「花粉症」と呼ぶ症状は、普通は春と夏と、秋に起こるのに対して、アレルギー性鼻炎は一年中起こり、一般にかび、ほこり・羽毛・動物の毛・チョークの粉・はがれ落ちた動物の皮膚などが原因となる。なかには、花粉症と、アレルギー性鼻炎の両方に苦しむ人もいます。


経口アレルゲン
このアレルゲンは食品として、口から取り込まれる。そして、からだに広い範囲の影響を及ぼすことがあります。経口アレルゲンのなかには、胃腸内の組織にマイナスの作用を及ぼすものもあれば、肌に被害を与えるものもあります。また、呼吸や心臓の鼓動のような、からだのもっとも基本的や機能に問題を起こすものもあります。そのほか特殊な食品を取ったときに起こる食物アレルギーは、栄養不足のような食品関連の原因で起きることがある。


接触アレルゲン
接触アレルゲンとは、肌とじかに接したときにアレルギーを起こす物質のことであります。一般的な接触アレルゲンの中には、セイヨウキヅタ・オーク・ウルシ・化粧品・合成洗剤・化学物質・ラテックスなどがあります。皮膚のアレルギーのもっとも一般的な症状は、赤くなること、ジンマシン・かゆみ・皮膚炎・発疹などである。この場合のアレルギー反応は、わずらわしい思いをするだけの症状から、不眠症に結びつく症状まで広範囲に及ぶ。皮膚アレルギーのほとんどは命にかかわることはないが、喉や口内にできるジンマシンには、呼吸や嚥下を妨げるものもあります。


注入アレルゲン
これは体内に注入されたアレルゲンのことで、ここには毒物から虫さされまでが含まれ、ワクチン・血清・薬剤・抗毒素のような健康を促進する物質が関係する、この場合の反応は部分的なかゆみや、肌のあかみを伴うはれのような局所的なものと、ジンマシンや全身のかゆみのような全体的なものがある。まれには、呼吸できないくらいのどれがはれるというような、命にかかわる症状が起きることもあります。


カビと菌類
カビは植物質や動物質のものに発生する微小な菌類で、栄養摂取のために寄生したものを分解する。繁殖のときは空中に胞子を放散し、それが有機物に付着して、新しいカビに生育します。空気で運ばれるカビは、花粉よりもずっと飛びやすく、たくさんのルートでからだに進入することができる。

つまり注入されたり、吸い込まれたり、飲み込まれたり、接触したりすることができることをいいます。カビは鼻にさまざまな症状を起こすことがあり、ぜんそくの症状の主要な発生源となります。

続きを読む "一般的なアレルギー" »

免疫系アレルギー

免疫系アレルギー


免疫系の働きは、有害な異物からからだを守ることにあります。ところが、アレルギー性の人の場合は、無害な物質に対しても不必要な対応処置をとり、防衛メカニズムを作動させてしまいます。

そしてからだは、高度の警戒態勢に突入することになります。それは、血管の拡張や、かゆみを起こす神経の緊張や、組織内へのアドレナリンとヒスタミンの流入などのことです。

そもそも抗体の目的は、感染症と闘うことであり、中心的な抗体となるのは「免疫グロブリンA」(IgA)、「免疫グロブリンE」(IgE)「免疫グロブリンG」(IgG)「免疫グロブリンM」(IgM)の四つです。つまり、IgEは、アレルギー反応の一部としてできる抗体であります。IgEによるアレルギーはからだのどこでも発症し、深刻な問題に発展することがあり、IgEが腸壁にできたIgEha、ガス・腹痛・膨満感を引き起こします。

頭部の場合は、脳内のはれに結びつき、そのため精神分裂症や、激しい攻撃性のような見過ごせないような状態になることがあります。

続きを読む "免疫系アレルギー" »

アレルギーの仕組み(Ⅰ型・Ⅱ型・Ⅲ型・Ⅳ型)

アレルギーの仕組み


【 免疫 】
免疫とは外界から異物が体内に侵入してきたとき、それに対する抗体をつくり、病原体などをやっつけます。そして、次に同じ病原体が進入して来たときには、すでにつくられている抗体やリンパ球などによって異物を退治し、病気が起こらないようにするシステムです。

私たちの体の中には、つねに異物が侵入してきます。空気とともに鼻から、食物にくっついて口から、そのほかにも傷口とか、さまざまな経路を通って異物が侵入してきます。人間が呼吸をすれば、空気と一緒にさまざまな異物が鼻から飛び込んできます。しかし、異物の中の大きな物は鼻毛にひっかかり、また、鼻の中にはリゾチームなどの殺菌作用を持った物質がありますので、それによって殺されてしまう異物もあります。

鼻毛やリゾチームなどのバリアをくぐり抜けた異物は、次に扁桃腺で食い止められルことになります。さらに、次の関門は気管支で、気管支の纎毛が働いて粘膜を分泌し、その中に異物を取り込んでタンとして体外に出てしまいます。こうしたいくつもの防御壁をくぐり抜けて体内に侵入してくる異物に対しては、肺の中のマクロファージに食べられてしまいます。それでも完全に排除することができない強力な細菌やウィルスに対しては、T細胞やNK細胞が働いて破壊したりして排除します。これが人間が身につけている外部からの異物に対する防御法と考えれれます。


【 IgE抗体 】
「抗原抗体反応」は、外界から侵入してきた病原菌などの異物から体を守ろうという働きをするわけですが、アレルギー反応は抗原抗体反応が体にとってマイナスに働き、都合の悪い結果をもたらすのです。たとえば、卵を食べ続けるとじんましんがでる場合、抗体、つまりジンマシンの原因となる物質は卵のたんぱく質です。したがって卵が体内に入ってきた時に抗体が作られ、その後、卵が体内に入ってくると、すでに作られた抗体と新たに入ってきた抗原(卵)が反応して抗原抗体反応が起こり、それがジンマシンという形であらわれるのです。

ただし、卵の量が少しだけだったらアレルギー反応を起こさないこともあり、一度にたくさん食べたり、繰り返し食べたときにアレルギー反応がおこるのです。そのアレルギー反応の中心的な役割をするのが、免疫グロブリン(Ig)という抗体で、それにはIgA・IgD・IgE・IgG・IgMの五つのタイプがあります。その中のIgE抗体は血清中に微量に存在する免疫グロブリンで1966年に発見されたものですが、アレルギー疾患の研究では、もっとも研究されている抗体です。ダニやホコリ、動物の毛やフケなどの異物に反応する抗体の中心的なものです。

【 アレルギーのタイプ 】
アレルギーにはその反応の起こりかたによって、つまり反応のあらわれるまでの時間や症状の起こる部位などの違いによって、大きく4つのタイプに分かれています。



Ⅰ型アレルギー

I型アレルギーは、抗原が侵入してくるとIgE抗原がつくられますが、これが大量につくられた場合に起こすものです。 早ければ15〜30分くらいで症状があらわれるもので、この症状は1〜2時間くらいで消えてしまいます。「即時型」や「ジンマシン型」ともいわれています。

一般にアレルギーといわれる症状のほとんどがこのI型で、急激にショック症状を起こすアナフィラキーショックもこのタイプです。また、花粉症などのアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎、急性ジンマシン・食物アレルギー・薬物・気管支ぜんそくなどの発作もI型アレルギーの症状です。

Ⅱ型アレルギー
Ⅱ型アレルギーは「細胞障害型」ともいわれていて、免疫の異常反応が自分の体の細胞や組織を破壊してしまうことを言います。免疫というのは体内に侵入した異物を攻撃したり排除したりする機能で、時には自分自身の細胞や組織を攻撃してしまう抗体をつくってしまうことがあります。おもな疾患としまして、自己免疫性溶血・不適合輸血・血小板減少・紫斑病などがあります。

Ⅲ型アレルギー
Ⅲ型アレルギーは「免疫複合体型」とも言われてるもので、抗原と抗体が結びついてできる免疫複合体が原因で起こるものです。抗原抗体複合物が、血液やリンパ液に乗って全身をまわり、この抗原抗体複合物と結合しやすい組織でアレルギー反応を起こすものです。おもな疾患としまして、血清病・糸球体腎炎・リウマチ・膠原病などがあり、いずれも治療が難しいといわれています。

Ⅳ型アレルギー
Ⅳ型アレルギーは「遅発型」アレルギーとも言われ、即時型のⅠ型と比べて症状があらわれるのが遅く、1〜2日かかります。ツベルクリン反応や接触性皮膚炎がこのタイプで、おもにアレルゲンの刺激を受けたT細胞が関与して起こります。Ⅰ〜Ⅲ型のアレルギーはIgE抗体が関係していましたが、Ⅳ型はリンパ球によって引き起こされます。リンパ球が抗原と反応してさまざまな化学物質伝達を放出して、アレルギー反応を起こすものです。

<アレルギー疾患に使用される薬>
アレルギーの治療には症状にあわせて、外用薬・内服薬・注射薬・吸入薬・などざまざまな種類のものがあります。

こうした薬の中でも、多くのアレルギー疾患に共通して使われるのが、抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤・抗ステロイド剤などで、これらの薬について簡単に説明します。

抗アレルギー剤
アレルギー症状を起こすヒスタミンやセロトニンなどの化学伝達物質が放出されるのを抑えたり、その働きを阻害する薬の事です。抗アレルギー剤は予防薬として使われることが多く、一定期間以上、服用を続けないと効果があるかどうかの判断がつきません。また、症状によっては、他のお薬と併用して使用する場合もあります。

抗ヒスタミン剤
アレルギー症状を引きこす、化学伝達物質の中のヒスタミンの作用を抑制するための薬です。ヒスタミンは、血管や臓器にあるヒスタミンレセプター(受容体)を持つ細胞と結合すると、炎症反応や平滑筋の収縮などを引き起こします場合があります。抗ヒスタミン剤は、その受容体に結合するのをブロックし、炎症などが起こらないようにする作用があります。ただ、眠気・だるさ・口の渇きなどの副作用がありますので自動車などの運転には注意が必要です。

昆虫アレルギー

昆虫アレルギー

昆虫アレルギーは昆虫の毒素や成分などがアレルゲンとなって発症してしまうことで、侵入経路としましては、刺されるか、接触するか、または、昆虫の死骸や糞を吸入するかのいずれかが考えられます。症状のほとんどは、気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎といった呼吸器系に出てきます。



原因昆虫の種類
1. ゴキブリ
2. チョウ、 ガ
3. トビケラ
4. ユスリカ

アレルギーを引き起こす要因・物質

アレルギーを引き起こす要因は?


生活環境
食べ物の変化のほかにも、生活環境の変化も見逃すことはできません。日本で、大気汚染や水質汚染などの環境問題が注目を集めたのは、昭和40年代に起こったイタイイタイ病や水俣病などの公害が大きく関わっています。昭和30年代から日本は高度成長期に突入し、各地に工場がたくさん建てられるようになりました。

当時は、まだ、環境基準が今日ほど厳密ではなかったために、工場からの煤煙や汚水が垂れ流しの無規制の状態でした。そのため、都市部では自動車の排気ガスや工場からの煤煙でスモッグがかかり、昼でも薄暗く、晴れているのに空が見えなかったり、さらには、工場からの汚水が川を汚染し、魚も住めないような状態でもありました。そうした河川を田んぼの水や生活用水として利用していたところでは、健康を害する人が増え、水銀で汚染された水俣湾でとれた魚を食べて水俣病になってしまったのです。

このような環境汚染は日本だけではなく、世界の先進国は石炭や石油といった化石燃料を大量に消費するようになりました。大量消費・大量生産という社会を作り出す代わりに、おびただしいまでのエネルギーを消費してきた昨今です。その代償として地球の大気中に大量の炭酸ガスが放出され、地球温暖化の問題が起こっています。住環境も大きく変わってきました。現在の住まいは気密性が高まり、空調機器の発達で室温が一定に保つことができるようになりました。その反面、皮膚や気道の抵抗力が衰え、アレルギー疾患にかかりやすくなったといってもいいでしょう。

また、最近の住宅事情は気密性が高まり、一定の室温管理が出来るようになりました。私達人間にとってはとても便利になりましたが、アレルギーの原因となるダニやカビなどが繁殖するのに格好の条件になったとも考えられます。


ストレス
仕事や学校などでストレスがたまり、肉体的疲労も重なると、内臓も疲れてきます。そして、ストレスは消化器系に大きな影響を及ぼし、消化能力が弱くなってきます。通常では十分に消化される食物がうまく消化されないため、十分に消化されない食物を異物として認識してアレルギー反応を起こしてしまうことがあります。

なかでも神経質な子供は、親にしかられたり、学校で嫌な事があったりすると、アレルギーの症状を起こすことも少なくありません。神経質な人や心配性や人はストレスを感じやすくアレルギー症状を引き起こす原因になっているといえるでしょう。

そうした心因反応がアレルギーの発症を防ぐには、ストレスに負けないような精神的や強さを身につけたり、ストレスを上手に発散する方法を考える必要があると思います。

薬物アレルギー(薬)

薬物アレルギー

病気の治療には欠かせない薬ですが、この薬も人体にとっては異物ですので、アレルギー反応を起こすことがあります。薬には病気を治すという作用がある一方で、副作用もあります。この副作用の一つが薬物アレルギーといいます。

ある薬を一定期間使っていると、それがアレルゲンとなり、抗体が作られます。そしてその薬を再び使うとアレルギー反応を起こします。薬の種類によっては、アナフィラキシーショックを起こすこともあります。薬物アレルギーの原因となる薬物には、主なものとしてペニシリン・アスピリン・サルファ剤・パビルターン系・ストレプトマイシン・麻酔剤・ホルモン剤・などのほかX線撮影に用いられる造影剤もアレルゲンとなることもあり、症状としましては皮膚症状が多いと言われています。

食物アレルギー

食物アレルギー

食物アレルギーについては古代ギリシャ時代の記録に残っているほど古くから存在が確認されています。食物アレルギーは栄養不足と、食品の不完全な吸収にかかわっていると考えられる。すなわち食べ物に起因するアレルギーのことを「食物アレルギー」と言います。

その一般的な反応の原因となる食品は、たまご・乳製品・小麦・ピーナッツ・ダイズ・鶏肉・魚肉・貝類・甲殻類・ナッツ・トマト・トウモロコシなどがあげられます。胃腸系に起こる場合は、胃腸系を損傷する食品が取り込まれると、腹部の膨張・けいれん・ガス・下痢・吐き気・嘔吐・などが起こりやすくなります。このような反応は食品が胃に到達する前に、口中にあるうちから起きる事もあります。皮膚にアレルギー反応が起きる場合はかゆみ・深刻なじんましんにまで及ぶ事もあります。

唇・喉・口腔粘膜のはれは、かゆみと同じで、食品が取り込まれるとすぐに起きる可能性があります。また、子供の場合はぜんそく・湿疹・鼻炎・などの再発に結びつく事もあるので注意が必要です。個人的・家系的にぜんそく・花粉症・湿疹の病歴のある人はいずれもアレルギーのリスクが高いといえるでしょう。食物アレルギーの一般的な症状としましては、鼻水・腹部の不快感・皮膚の発疹・抑うつ症などがあります。これらの症状はひどくなりませんが、アナフィラキシーショックのような反応を引き起こすことがあるので注意が必要です。

食物アレルギーで刺激を与える特定の食品が確定されて場合は、食事からこうした食品を除くことがベストです。しかし、食物アレルギーは食品の中のありふれた成分で起きる事も多いので、例えばカラメル着色料・水溶性のキサンゴム・レシチン・加工食品のでんぷん・クエン酸はいずれもトウモロコシを原料とする食品添加物であり、トウモロコシは一般的なアレルギーの産出物と考えられます。

なお、食物アレルゲンで大切なことは、例えば卵がアレルゲンであった場合、卵を使った菓子や加工品などからも反応がでる点です。アレルゲンを除去する場合は、その食物を使った加工品も含めて除去する必要があります。



食物アレルギーの対処法
1. アレルゲンが判明すればその原因食物を除去します。
2. 子供の場合は食物の制限は必要最小限にし、代わりの食品をとり、成長に害のないようにする。
3. 毎日、大量に反復して同じ食品をとらないようにし、同じ食物ばかり食べないようにする。
4. 外食での、すし、焼き魚、炉端焼き、そば、刺身、ジュース、みつまめ、くずもち、等アレルゲンとなる食事は避けるようにする。
5. 半年から1年ごとにアレルゲンの検査をし、その結果で食物を制限するか、除去で継続するかを決めていきます。

ペットの毛や垢での動物アレルギー(犬・猫)

ペットの毛や垢での動物アレルギー

ペットと一緒に生活する人が増えてきている昨今、昔は戸外で飼うのが普通でしたが、住宅の高層化や集合化によって室内で飼うことが多くなってきました。

それに伴うペットアレルギーが増加しています。代表的やものは犬・猫・ハムスター・モルモット・ウサギ・などで、毛や垢や唾液、小鳥では羽毛が原因と考えられます。 また、ペットのふけはダニの格好のえさとなりさらに空中の水分を吸収して室内湿度を高める原因ともなっており、気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎を増加させる引き金となっています。

ペットの毛や垢の対策
出来れば飼育をさける。
室内には入れないようにする。
一週間に一度は洗ってあげる。

花粉アレルギー

花粉アレルギー


近年、日本では花粉症に悩まされている方が急激に増えてきています。その原因アレルゲンの中でも重要なものはスギ花粉と言われています。また、ヒノキやヨモギなども全国的にみられるアレルゲンです。ただし、花粉には地域的な差があり特定地域でのアレルギーを引き起こす方も少なくありません。

花粉はサイズが大きいので気管支にはなかなか入りにくいですが、その断片などはぜんそくの原因となることがあります。サイズが大きく分、目や鼻の粘膜でひっかかり反応してアレルギーを引き起こすことがほとんどです。


花粉対策
花粉の飛散の多いときは窓や戸を閉めておく。
外出時はマスクやめがねを使う。
帰宅時には花粉を落とし、洗眼・うがいを心がける。
空気清浄機を使う

【 マスク 】
マスクを身につけることはとても有効で、花粉がよく遮られる事や、息がしやすいこと、価格等を考え合わせると、材質はガーゼよりも布製のもので安価な性能のよいものがあります。使い捨てにするのが、衛生的にもお薦めです。また、マスク装着時の顔とマスクの間の隙間をなくすためには立体型のものが優れています。

【 メガネ 】
着用に違和感のない花粉症用のメガネもありますが、通常のメガネだけでもメガネを使用していないときよりも、眼に入る花粉量は半分以下になるのでお薦めです。花粉症用のめがねは、目に侵入する花粉数をメガネを使用しない場合の約1/3に抑えられ、症状も軽減します。花粉の飛散している時期ではコンタクトレンズを使用するよりメガネに変えたほうが良いと考えられます。

【 洗顔 】
顔を洗うと、花粉症の症状が軽くなる事がある一方でかえって症状が悪化してしまう事もあるので注意が必要でウ。また、眼や鼻を洗う際には、水道水よりも、生理食塩水と呼ばれる0・9%の食塩を溶かした蒸留水で洗うとよいでしょう。

カビアレルギー

カビアレルギー


カビは日本の高温多湿の気候がその繁殖に適していることから、ぜんそくやアレルギー性鼻炎の原因の一つと考えられています。アレルゲンはカビの胞子で、空中に浮遊するため、吸い込むことによって体内に侵入し、多湿期に増加するため梅雨のあとの9〜11月に増加します。花粉とは違い地域的な分布の差はありません。カビはダニが繁殖しやすい条件とほぼ一致しています。

気密性が高く冬でも暖房で暖かい現代の住宅は、カビにとって繁殖しやすい環境と言っていいでしょう。そのためマンションなどのコンクリート住宅は冬になると窓やサッシに結露が付きますが、それらを放置しておくとカビが生えてきます。



■ カビ対策
繁殖を防ぐ有効な方法は常に換気に気をつけることです。
特に浴室・トイレ・台所などは忘れがちなので注意が必要。
バスタオルや足ふきマット・トイレのタオルなどはこまめに洗濯。

ハウスダスト アレルギー(ダニ)

ハウスダスト


アレルギー症状の原因となる物質は空気中にあって、人間が吸引することによって体内に侵入する抗原を吸入性アレルゲンと言い、そのなかで問題視されているのがハウスダストと言われています。都市化の影響や住宅の気密化はハウスダストの増加につながり、なかでもハウスダストに含まれるダニの増加が深刻になっています。

ダニは世界中のあらゆるところに棲息し、とりわけ家屋の中には30〜40種ものダニが住み、その数は一家屋でおおよそ数千万から数百万匹といわれています。その中でも最も多いのがヒョウダニに属するヤケヒョウダニとコナヒョウダニの二種類とされて、全体の60〜90%を占めていると言われています。これらのダニは気温20〜30度、湿度75〜85%と高温多湿を好む事から、日本では7月〜9月に多く繁殖して冬には数が減り、春になって気温が高くなるにつれてまた増加し始めます。ダニは気管支ぜんそく・アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎などの病気を誘発すると考えられています。

ハウスダスト対策
換気の工夫や室内の結露・湿気の防止。 ダニのエサとなるホコリやチリを掃除機だけでなく雑巾などでよくふき取る。

床はフローリングにしてカーペットを使用しない。 ダニは高温に弱いので、布団の天日干しや布団乾燥機が効果的。 空気清浄機使用したり清潔に保つことが大事。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎


近年、花粉症とならんでアトピー性皮膚炎にかかる人の数が増加しています。それも、成長しても治らなかったり、症状も難事化してきたりして、子供が学校に行けないなどのさまざまな問題になっています。先天的に各種のアレルゲンに対して過敏に反応し、ジンマシンや発疹・ぜんそく発作・鼻みず・くしゃみ発作・目のかゆみなどが起こる要因をアトピー素因といいます。

このアトピー素因を持つひとに多く発症し、かゆみのある湿疹を伴い「よくなったり悪くなったりを繰り返す」「左右対称の特徴的な箇所に発症する」などの事が特徴です。しかし、そのような素因をもっていたとしても、全ての人がアトピー性皮膚炎になるとは限りません。ではどのような人が発症するのでしょうか?

 

アトピー性皮膚炎への理解
アトピー性皮膚炎の治療でもっとも重要や事は、病気を理解する事です。この病気は体質的要素が強く作用していますので、現在の治療ではこの薬を飲めばたちどころに治り、その後、薬をやめても再発しないような急性の病気とは性質が違うということです

じんましん

じんましん

じんましんは、ある程度の人たちが体験している皮膚のトラブルと言えるでしょう。それまでなんともなかったのに突然強い痒みをともなった発疹があらわれるものです。発疹の大きさは、小さなものから大きいものまでさまざまで、円形、線状など形の赤い盛り上がりが起こります。普通は数時間で発疹は消えますが、中には一日中続くものもあります。また、血管性浮腫という、赤くならず、痒みも無く、皮膚が膨らんだような状態になるものもあります。

じんましんのアレルゲンは多種多様で、食べ物の多くが原因としてあげられます。魚介類では、サバ・イワシ・サンマ・などの青物や、エビ・カニなどの甲殻類、肉類、牛乳・卵・そば・小麦・ピーナッツ・大豆・チョコレート・など色々な食品がアレルゲンとなります。また、食品以外でもペニシリン・サルファ剤・アスピリンなどの抗生物質、薬物、ホコリ・カビ・ダニ・などによっても起こることがあります。

ただし、原因がはっきりとわかるものは稀で、ほとんどの場合、なにがアレルゲンなのかよくわからないのが現状です。じんましんと言うと、たいした症状ではないように思えますが、気道に起こると呼吸困難に陥ってしまう事もあるので注意が必要です。

じんましんの対処法
蕁麻疹の原因・誘因が明らかであれば、それらを回避し、アレルゲンとなる食物、薬剤、吸入・接触抗原や物理刺激を取り除くようにする。
精神的・肉体的ストレス、疲労、睡眠不足などは自律神経の失調を招き増悪するので、ストレスには注意が必要です。

About 2006年07月

2006年07月にブログ「アトピー・アレルギーレスキュー119番」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2005年10月です。

次のアーカイブは2007年12月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34